『法学部の試験』をお届けします。これは、いわゆる「過去問」集ですが、1998年以来、定期試験に際して出された問題を編集し、講評や解説、解答例、解答の指針などが付されています。科目によっては、大変に詳細な解説となっています。

　一見して分かりますが、長い文章を書く形の論述を求める問題から、単語などの知識を確認する形の記述、あるいはマークシート方式の出題までいくつかの出題形式があります。同じ科目であれば過去と同じ問題形式が採られるとは限りませんから、十分な注意が必要ですが、それでも、それぞれの科目においてどのようなことが求められているのかを判断する材料にはなることでしょう。

　学生諸君の興味関心は、所属学科ということにもよるでしょうし、個々の視点によって千差万別でありましょう。また、そうした多様性は大切なことでもあります。しかし、学び、思考し、そしてそれをしっかりと表現するということを目指すという点では、大学という場所が求めているものには一定の基準があります。様々な科目でいかなる内容が扱われているのか、またそれに対してどのような解答の仕方が必要とされているのかを、このページを活用しながら良く考えて欲しいと思います。

　また、試験前の対策ということに止まらず、授業に臨む際の基本的な視点や疑問を掘り起し、確認するためにもこのページが役立てられることを期待しています。

　なお、非常に残念なことに、過去には、対面試験において不正行為を行った学生がいたり、また、レポート試験について不正の疑いのあるレポートを提出した学生がいました。これらの学生に対しては、停学処分、留年扱いなどの厳正な措置がとられました。学生諸君は、こうした不正行為を行わないよう注意して下さい。

学習院大学法学部長